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2012-06-06
北区探訪③
石躍 胤次(いしおどり たねつぐ)さん
飛鳥山公園にある博物館
『紙の博物館』


わが国の「洋紙」発祥地に建つ世界有数の紙専門の博物館です。
奈良・平安時代からわが国には「和紙」による優れた紙の文化があり、日本文化や人々の生活に極めて大きな役割を果たしてきました。
明治時代になって渋沢栄一は、わが国が文明開化を進めて近代国家を目指すためには、 大量の紙が必要になるので、機械すきの紙を生産する工場の必要性に着眼し、明治6年東京府下王子村に煉瓦造りの近代的な製紙工場を建設して洋紙の生産を開始しました。
 
この工場は、わが国の近代工業の先駆けとして大きな役割を果たしました。この工場が 母体となって王子製紙株式会社となり、わが国製紙産業の発展に大きく寄与しましたが、 昭和20年4月の空襲によって焼失してしまいました。
 
「紙の博物館」は、昭和25年6月、財団法人として設立され、古今東西の紙に関する資料を幅広く収集・整理・保存するとともに、展示して一般に公開し社会教育に貢献することを目的として、旧王子工場の唯一残っていた建物(王子駅側・北区堀船1-1-18)で発足しました。
その後、新幹線建設や王子駅前の開発計画等により、博物館の移転先が現在の地に決まり、平成10年3月に設備の整った近代的な博物館として公開されました。
 
洋紙のこと、和紙のことについて知りたいことや珍しい貴重なものが、分かりやすく展示されています。洋紙とは、パルプを主要原料として、抄紙機によって造られる紙のことで、西洋から伝えられたので和紙に対しこう呼ばれています。抄紙機(しょうしき)とは、紙を連続して抄(す)いて造る機械です。
たとえば、世界最初の抄紙機の模型、世界最古の印刷物・百万塔陀羅尼、和紙製造工程や
紙パルプの種々の原料・製造工程と製品の展示と説明があり、さらに専門家にお話を聞くこともできて楽しく知識を得ることができます。
また、紙すきの体験教室や折り紙、ペーパークラフトなどの講習会も開催されています。
 

 

百万塔陀羅尼:神護景雲4年(770)称徳天皇の発願で鎮護国家を願い木製の三重の供養塔(高さ21㎝)100万基を法隆寺・興福寺などの南都十大寺に奉納した。塔身の上部が空洞になっていてそこに印刷された陀羅尼経が納められている。

参考資料:「紙の博物館概要」  発行・財団法人紙の博物館
 
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